過去に少年法で守られた人物の再犯


30年前に東京都足立区綾瀬で起きた、いわゆる「女子高生コンクリート殺人事件」。
この凄惨な事件を覚えている人も多いと思います。

その犯人のうちの1人(被害者を監禁していた家に住んでいた元少年)が、昨年8月に埼玉県で男性の首を刺したとして殺人未遂で逮捕されました。

その初公判が2月1日に、そして第2回公判が3月5日に行われています。

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30年前の事件では、主犯グループの少年4人が送致されました。

主犯格の少年A(当時18歳)は懲役20年の判決を受け、10年ほど前に出所しています。
彼は養子縁組にて名前を変え、出所から数年後、振り込め詐欺の容疑で逮捕されましたが、黙秘を貫き不起訴処分で釈放されています。

少年B(当時17歳)は懲役5年以上10年以下の不定期刑の判決となりました。
そして20年ほど前に出所し、養子縁組によって名前を変え仕事に就きますが、その後仕事を辞め、暴力団の構成員になりました。
その数年後に知人への逮捕監禁致傷の事件を起こし、懲役4年の判決を受け、10年ほど前に出所しています。

少年C(当時15歳)が、今回裁判が始まった被告です。
彼は30年前には懲役5年以上9年以下という判決を受けています。

少年D(当時16歳)は懲役5年以上7年以下の判決を受け、20数年前に出所しています。
そして地元を離れ、家にこもりがちになったという話もあります。

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少年Cだった男性は、今は40歳代半ばになっています。
そのCが、路上で男性の顔を拳で数回殴り、肩を警棒で殴り、首をナイフで刺したとして殺人未遂容疑で逮捕されました。

裁判員裁判になると思われていましたが、起訴罪名が傷害罪に変更され、一人の裁判官で裁く形になっています。

3月5日に開かれた第2回公判では、Cが裁判官と大声で議論をしたようです。
また、Cが事前に裁判官に手紙を出したことも発覚しています。
Cは、首は刺していない、警察による捏造だと主張しているようです。

この裁判の行方も、見守りたいところです。


30年前の事件では、犯人たちは「少年」でした。
そのため、実名や顔写真などは、一部の週刊誌を除きテレビなどでは報道されませんでした。

そしてその少年法で守られた「かつての少年」4人のうち3人が、新たな犯罪を犯しました。

そのとき、30年前の事件の犯人であるとの情報は公にはされませんでした。
一部ネットなどでその情報が流れてきた程度です。


少年のときに犯した事件と、おとなになってから犯した事件は、確かに別の事件ではあります。

ですが、おとなになってからの事件をまるで初犯かのように報道することと、再犯であると報道するのとでは、ずいぶん印象が違うのではないでしょうか。


少年法は、少年の更生する可能性を信じてのものなのだと思います。

ですがそれならば、少年の刑期は罰としてのものではなく、その間にある程度の更生を促すようなプログラムや関わりが必要なのではないでしょうか。
それは、現在の制度で可能なことなのでしょうか。

その点が確立していないのなら、少年法の精神は守られていないことになってしまいます。


少年法とは何か、少年の更生とは何かについて、皆さんにも考えてみてほしいと思います。

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